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竹田 武司; 橘 幸男
Nuclear Engineering and Design, 223(1), p.25 - 40, 2003/07
被引用回数:2 パーセンタイル:18.9(Nuclear Science & Technology)HTTR(高温工学試験研究炉)の16対の制御棒は反応度変化を制御するため用いられる。HTTRは日本初の高温ガス炉であり、原子炉出口ガス温度は950C,熱出力は30MWである。原子炉圧力容器の上部に取り付けられている制御棒用スタンドパイプには、制御棒駆動装置が1個ずつ収納されている。制御棒駆動装置の温度が180Cを越える場合、電磁クラッチの電気絶縁性が低下し、制御棒駆動装置が正常に機能しない恐れがある。31本のスタンドパイプはスタンドパイプ室に林立しており、中央にある制御棒用スタンドパイプを効果的に冷却すべきである。そこで、適切な空気吹出しノズルと空気吸込口を有する1対のリング状ダクトを介して、空気の強制循環により制御棒駆動部を間接的に冷却することとした。解析結果に基づくリング状ダクトをスタンドパイプ室に据え付けた。HTTRの出力上昇試験の評価結果から、全出力運転及びスクラム時において、制御棒用スタンドパイプ内の電磁クラッチ及びその回りのヘリウムガス雰囲気温度はそれぞれ180C,75Cを下回ることが明らかになった。
中村 秀夫; 伊藤 和宏*; 久木田 豊*; 井田 瑞穂*; 加藤 義夫; 前川 洋; 勝田 博司
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.440 - 445, 1998/00
被引用回数:7 パーセンタイル:53.73(Materials Science, Multidisciplinary)国際核融合材料照射施設(IFMIF)の概念設計活動(CDA)の一環として行った、高速の液体リチウム板状ジェットターゲット流の熱流動特性に関する、水での模擬実験と数値解析の結果をまとめた。実寸大に模擬したジェット流では、試験条件内(流速≦17m/s,長さ約130mm)で安定した流れが得られ、数値解析により、熱的安定性を確認した。最近の実験で行った詳細な流速分布の計測から、遠心力による静圧分布のため、ジェット流の厚さ方向に自由渦流れと同様の流速分布が形成させると共に、この流速分布の影響が上流の吹き出しノズル内にまで及んでいることがわかった。2次元の正方メッシュを用いた解析を行い、このようなノズル出口付近の流速分布変化を良く予測できることを確認した。
中村 秀夫; 伊藤 和宏*; 久木田 豊*; 井田 瑞穂*; 加藤 義夫; 前川 洋
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 3, p.1268 - 1275, 1997/00
IFMIF装置の液体リチウムターゲットを水流で模擬し、その凹面壁を流下する高速の板状噴流の安定性を、約17m/s以下の流速で調べた。今回新たに採用した直列2段の2次元レデューサノズルは、内壁で剥離を生ずること無く、安定で均一な流速分布の噴流を生成した。噴流の表面には長さに沿って2次元、3次元の界面波が生じたが、全長130mmに渡り、大きさの変化は小さかった。噴流内の流速分布は、ノズル出口付近で自由渦の流速分布(半径に反比例)に変化し、この結果噴流の厚さが増加した。1次元運動方程式を用いた厚さ予測は、この変化を考慮に入れることで実験結果を良く予測した。
J.T.Lindsay*; 藤根 成勲*; 三島 嘉一郎*; 日引 俊*; 米田 憲司*; 小林 久夫*; 松林 政仁; M.N.Islam*
Fifth World Conf. on Neutron Radiography, 0, p.571 - 577, 1996/00
ガスタービンエンジンのノズル中に堆積するコーキングは、このタイプのエンジンが最初に製造されて以来問題となっていた。X線を用いた非破壊検査は、このコーキングのような原子番号の大きな物質(金属)中の原子番号の小さな物質(カーボン)の検出には不向きであり、通常は破壊検査により堆積状態の確認が行われていた。中性子ラジオグラフィのコーキング検出への応用は、初期の段階においては中性子ビーム中に含まれる熱外中性子や高速中性子の影響により成功しなかった。後に行われた良質の熱中性子ビームを用いた撮影によりノズルの構造材であるステンレス鋼とコーキングの間のコントラストが増加し、さらに冷中性子ビームを用いることによりコントラストの増加が大きくなることが確認された。
橋本 和一郎; 鬼沢 邦雄; 栗原 良一; 川崎 了; 早田 邦久
Int. J. Press. Vessels Piping, 52, p.25 - 40, 1992/00
被引用回数:3 パーセンタイル:53.87(Engineering, Multidisciplinary)TMI-2号機圧力容器下部ヘッドのステンレスライナーに生じた亀裂の要因を解明するため、有限要素法解析コードABAQUSを用いた解析を行った。解析では、TMI-2事故時に約20トンの炉心溶融物が下部ヘッドに堆積した時点から7200秒間を対象とし、溶融物の冷却がある場合と無い場合について解析を行った。その結果、均一デブリ層に対し冷却がある場合、下部ヘッド貫通ノズルの溶接部近傍に最大応力を生じた。この結果は、TMI-2号機の下部ヘッド検査で明らかになった亀裂の位置と一致した。
松井 浩; 池沢 芳夫; 吉田 芳和*; 横地 明*; 松本 四郎*; 杉田 直紀*; 三上 壮介*
Aerosols: Science,Industry,Health and Environment,Vol. 2, p.720 - 723, 1990/00
核燃料施設の排気系に設置される高性能エアフィルタの総括捕集性能を現場で試験するさいに必要な代表試料サンプリングのためのダクト内空気混合について実験的に検討した。試験エアロゾル投入後のダクト内空気混合距離を、風速、ダクト径との関係で調べ、有効混合距離を求めた。また、混合を助長する要因として、ダクト曲りの効果、オリフィスの効果を調べ、さらに、多点サンプリング及び多孔ノズルのサンプリングの平均濃度評価への影響を調べた。
与能本 泰介; 田坂 完二; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 鈴木 光弘; 村田 秀男
JAERI-M 85-151, 216 Pages, 1985/10
本報は、ROSA-IIII装置を用いて行われたRUN928の実験結果について記述したものである。本装置は、電気加熱ヒーター、破断模擬部、緊急炉心冷却(ECCS)を有する体積比(1/424)のBWR/6型原子炉模擬装置である。RUN928は、HPCSディーゼル発電機の故障を仮定した再循環ポンプ入口側配管における50%破断実験であり、破断口形状感度実験のひとつとして行われた。のど部の長いノズルが破断口として用いられた。被覆管表面最高温度(PCT)は、888Kであり、破断後198秒の再冠水期に記録された。全炉心はECCSにより完全にクエンチされECCSの有効性が確認された。 本報では、RUN928の実験結果が破断ロとしてオリフィスを用いた50%スプリット破断実験であるRUN916の実験結果と比較されている。RUN928の炉心の露出開始は、サブクール水の破断流量が少ないためRUN916の場合より少し遅くなった。しかしながら、炉心露出期間は両実験においてほぼ同じであった。RUN928のPCTはRUN916より29K高かった。
元木 保男; 成冨 満夫; 田中 貢; 西尾 軍治; 橋本 和一郎; 木谷 進
Nuclear Technology, 63, p.316 - 329, 1983/00
被引用回数:3 パーセンタイル:44.31(Nuclear Science & Technology)PWR格納容器スプレイの格納容器熱除去・減圧効果を明らかにするため、JAERIモデル格納容器にPWR用スプレイノズルを用いた、格納容器スプレイ熱除去試験を実施した。この試験結果から、スプレイ水滴の熱吸収率に関しては、隣接ノズルからスプレイされる水滴の相互干渉作用による影響は小さいことが判った。また、水滴周囲条件(水蒸気と空気の存在比)と熱吸収率との関係を水滴落下距離をパラメータとして整理した。スプレイの格納容器全体の熱除去効率である総括スプレイ熱吸収率に関しては、スプレイ流量とノズル取付け高さの熱吸収率に及ぼす影響を格納容器内の気相条件(水蒸気と空気の存在比)で整理した。また、減圧効果に影響する格納容器内壁熱伝達係数については、壁面流下スプレイ流量をパラメータとして熱伝達係数と気相部条件との関係を示した。これ等の試験データを計算コードCONTEMPT-LT/022の計算と比較して、試験結果が計算コードの使用上に有効な知見である事も確認した。
二村 嘉明; 鳥飼 欣一; 小川 豊; 木下 武彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 16(2), p.137 - 146, 1979/00
被引用回数:2JPDRのオーステナイト系ステンレス鋼配管のノズルセーフエンドと配管溶接部の近傍に円周方向のクラックが検出された。広力解析、溶接条件、環境条件(溶接酸素及び塩素濃度、流動状況、温度)金属検査、過去の運転状況の点より、クラックの原因を調査し解析した。さらに原因追求のために実規模のモックアップによる疲労試験をも実施した。調査解析の結果、クラックは応力腐食割れによるものであり、溶接時の過大な入熱により鋭敏化された熱影響部に、降伏応力を越える応力が加わり旦って環境効果が加わり、クラックが発生し、粒界に沿って進展して行ったのもであることがわかった。
藤村 理人; 宮園 昭八郎; 植田 脩三; K.イワモト*; T.ウエダ*
Pressure Vessel Technol, 11-94, p.1213 - 1220, 1970/00
抄録なし